スポンサーリンク
以前このブログでも、マーガリンの危険性について紹介しましたが、飽和脂肪酸についての研究結果が発表されました。
この研究はいわゆる「コホート研究」と言われる手法のもので、複数の対象者を選んで、一人一人がその後どうなっていくかを長年に渡り調査して結果を得ます。
コホート研究で証明された因子と結果の結びつきは、高い確率で証明されるとされています。つまり、飽和脂肪酸は体に悪い、ということが証明されたわけです。
飽和脂肪酸はすべてが単結合のもの。かんたんに、バター、ラード、のような動物性の固形の脂肪だと考えましょう。
不飽和脂肪酸は二重結合や三重結合があるもの。オリーブオイルや菜種油など、植物性の液体の脂肪だと考えましょう。
そしてトランス脂肪酸とは、不飽和脂肪酸のトランス型と覚えましょう。
不飽和脂肪酸は天然にはシス型で存在しています。
しかし牛や羊のような胃からたべものを逆流させてくりかえしもぐもぐするような反芻(はんすう)動物は、胃の微生物によって不飽和脂肪酸がトランス型になります。
よってトランス脂肪酸は、牛肉、羊肉、牛乳、乳製品に含まれます。
トランス脂肪酸は液体の植物油にむりやり水素を結合させて、固体の脂をつくるときにできてしまいます。固形の脂とは、マーガリン、ショートニングのことですね。
なのでトランス脂肪酸はマーガリンやショートニングを使ったパンケーキ、ドーナツにも含まれます。
今回発表された研究結果のまとめ↓
・飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く摂取している人ほど死亡率が高くなる
・バター、ラード、赤身肉に含まれる飽和脂肪酸を、オリーブオイルや菜種油、大豆油などの植物性食品の不飽和脂肪酸に置き換えることは「健康上の大きな恩恵」となる
・健康に及ぼす影響に関しては、マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸が最も深刻だった。
・今回の研究では、トランス脂肪酸の摂取量が2%増加することに、早死リスクが16%高まることと関連していることが明らかになった。
・飽和脂肪酸については、摂取量が5%増加することに、死亡リスクが8%高まるという関連性がみられた。
マーガリンとバターでは、バターのほうが健康によいと書きましたが、一番よいのはオリーブオイルなどの天然植物性油脂という結果になりました。
この研究結果をどうとらえるかは自分次第ですが、やはりラードやマーガリンを使うことはますます抵抗ができました。
バターは風味がよいので、健康と美味しいものを食べる喜びのバランスを上手くとっていきたいですね。
お菓子作りでバターや牛乳などの乳製品を使うことが多いのですが、豆乳やオリーブオイルに材料を置き換えて作るレシピ本もたくさん出版されていますので、気になる方はチェックしてみるのもいいと思います。