「北九州連続監禁殺人事件」は2002年、福岡市北九州市で発覚した事件である。
あまりの事件の凄惨さに、当時は報道規制がかかったほどである。
事件の一覧は下記の本で詳しく知ることができる。
特徴的なのは「松永太」による「天才的なマインドコントロール」である。
「通電」なる虐待装置を自作し、内縁の妻「緒方純子」と共に、その妻の夫婦、妹、妹の旦那、妹の子供2人、「恭子の父」の合計7人を死に追いやった。
「これ以上の残忍な事件はない」と確信できるほど、衝撃的な内容が忠実に書かれている。
この事件は、風化することなく、たびたびテレビ番組の特集で取り上げられていた。
最も衝撃を受けたのは、忠実に映像化して再現されていた「世界仰天ニュース」だったように思う。
その後何年かが経ち、なんと、凶悪犯「松永太」の息子の「ドキュメンタリーインタビュー」が、「ザ・ノンフィクション」で放送されて、とても反響があった。
その後、そのインタビューを記録した手記が発売された。
それが「人殺しの息子と呼ばれて」である。
この本には「テレビで放送されなかった部分も含め、より詳細に松永太の長男の今までとこれからについて書かれており、当時の事件の状況や心情が、よくわかる。
この本を読んで「長男から、松永太の天才的能力が伝わる」という印象を持った。
普通は、残虐犯人の息子であれば、人目を避けて生きていきそうなところであるが、息子はメディアで自分の境遇や、経験したこと、考えていることを堂々と主張した。
そして、その主張はある種の「カリスマ性」を備えており、理路整然と断言するところや、人を納得させる説得力に富んでいた。
本人も「俺は親父に似ている。人の考えていることの裏が読める。こうしてほしいんやろうな、とか本当はこう思っとるんやろな、ということがわかる」
と主張している。親父はその能力を、犯罪のために使ったが、自分は「人助け」のために使いたいと。
「当たり前に帰る家があって、食事できて、外出できて、楽しむことがあって、そういう普通のことができるのが幸せ」という台詞が印象に残った。
この息子は、松永太のカリスマ性を受け継いでいたため、メディアに出ても、大衆から支持を得た。
とても興味深い本のセットであるので、ぜひ一読することをお勧めします。
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21世期最も悲惨な殺人犯の息子が、どうやって立ち直っていったのか。非常に読み応えありました。
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