国立大学を卒業したのち、社会人となりましたが、医学部を再受験するために英語の勉強を0からやり直しました。
再受験の勉強開始時の英語の偏差値は50ありませんでしたが、最終的に独学で70(東大レベル)まで上げることが出来たので、その方法を書き記したいと思います。
医学部志望の学生だけではなく、地方の中堅私大から早稲田、慶応の難関私大、旧帝大、東大京大志望の受験生まで対応できる内容になっています。
偏差値の差はありますが、英文法の勉強方法はどこの大学志望でも基本的には変わりません。
どの大学の問題でも対応できるような参考書・問題集を選定しました。
TOEICを受ける大学生や社会人が英文法を勉強する際にも参考になると思います。
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大学入試の受験英語に一番必要なものとは
大学入試の受験英語に一番必要なものは、ズバリ、単語量です。大学受験は単語力がモノをいいます。別にホリエモン信者ではありませんが、ホリエモンさんが言っていた次の2点は賛同です。
①学歴は人の信用を得るための単なるツールにすぎないこと
②入試前にひたすら単語を覚えれば東大にも合格できるし、大学入試は単語量でカバーできること。
ホリエモンさんは、高校3年の夏からひたすら単語だけを覚えたそうですが、それで東大に合格出来たそうです。
受験英語は長文問題が主に出題されますが、単語の意味がわからないと内容が理解できないので、お手上げになります。
逆に、単語の意味さえわかってしまえば細かな文法がわからなくても、なんとなく英文は読めてしまうのです。
わからない単語は文の流れから推測しろ、と無茶をいう講師もいますが、それも限界があります。やはり単語力があるというのは強いのです。
単語はひたすら覚えるしかないのですが、入試に挑む際にさすがに基礎的な文法は知っておかなければ英文は読めません。
なので、文法の基礎事項だけはきちんとやりましょう。マニアックな文法問題を出してくる私大以外は、基本的に文法はセンターレベルまで仕上げれば終了です。
難関私大、東大、京大はセンターレベルまで到達してから、さらに対策を追加しましょう。
まず自分に合った参考書と問題集を一冊ずつ購入しよう
まず、英文法の参考書を一冊だけ、網羅型の英文法の問題集を一冊だけ、合計この2冊だけを厳選して購入してください。
参考書と問題集はたくさん買っても意味がありません。
一冊の参考書を徹底的に読み込むことが大事です。そして、一冊の問題集を何周も解き直すことが大事です。
厳選した2冊は、受験が終わるまでずっと付き合うことになるので、参考書と問題集は慎重に選ぶようにしましょう。
英文法の基本的な勉強のやり方
まず参考書の1つの単元(例えば比較級)にざっと目を通しましょう。ここでやってはいけないことは、書いてあることを全部完璧に理解しようと意気込んでしまうことです。これをやろうとすると、多くの人が始めの数ページで挫折します。
1回で全てを理解しようと思わないでください。むしろそんなことできるわけがありません。
ざっと参考書を読むだけで頭に入る知識は、せいぜい1~2割くらいでしょう。
参考書を読んで、ぼんやり頭に入った知識を定着させるために、問題集で対応する単元を解きます。
わからないところがあれば、参考書をもう一度読み直します。
このとき、間違えた問題と、合っていたけど理解があやふやな問題に目印(☆印)をつけておきます。問題集も参考書と同じで、1周目で全てを完璧に理解しようと思わないようにしましょう。
きつくても、はじめはとにかく1周することを目標に淡々と解きましょう。
2周目は、☆印がついた問題だけを解いていきます。1周目でおおまかな知識が頭に入っているので、2周目はその問題を覚え込む勢いで解きす。理解が浅ければ、再度参考書も読み返します。
2周目で、また間違えてしまったところだけにレ点印をつけてください。(印は×でも◯でも何でも良いです)
3周目はレ点印のついているところだけを解きます。3周目ともなると、理解も進んでいる上に、うっすら問題を覚えているので解くスピードが上がっているはずです。
このように、英文法は同じ問題集を何周もして、完璧に自分のモノにすることが大切です。たくさんの問題集に手を出しても、消化不良に終わるだけです。それは力がついてないのと同じことです。
おすすめの英文法の参考書
参考書は辞書的に使うオーソドックスなものでもいいのですが、英語の本質をついている参考書の方が英語の仕組みそのものを理解できるので、そちらをおすすめします。
ロイヤル英文法のような分厚すぎる参考書は、文法博士を目指していないかぎり時間のロスになるので、手を出すのはやめましょう。
以下にオススメの英文法の参考書を紹介します。
1 .一億人の英文法
全国有名書店【(英文法・語法)】売上ランキング第1位を獲得した参考書。
1冊に膨大な知識が収録されているが、イラストが豊富で、日本人には理解しがたいネイティブ英語の概念をわかりやすく解説してくれている。
参考書というと、文法知識の羅列と例文がつらつらと並んでいて、辞書的な使い方をするものが多いが、「一億人の英文法」は、文法が苦手な人でも、最初から読んで一気に読破できるように、読みやすさ、面白さに様々な工夫がされている。
難しかった文法用語を極力排除して、英語を話すために必要な「ネイティブの意識」を、豊富なイラストとコラムでくわしく解説してくれている。
英語を勉強していて、なぜ英語ではお金は数えられないの?と疑問に思ったことはありませんか?なんでmanyじゃなくてmuchなの?この感覚、日本人には到底理解し難いですよね。
この参考書なら、そんな根本的な英語の疑問を「なるほど!」と納得しながら体感することができる、画期的な参考書なのです。
文法規則を暗記しても、英語というシステム全体は掴めません。英語の本質をつかむには背景にある概念をつかむことが大切で、それが大学受験の知識に効いてきます。かなりおすすめ。
このCDブックは「一億人の英文法」に掲載されている重要例文をインプットするためにつくられていますが、iphoneを使っている人は「一億人の英文法」のアプリがあります。値段は500円ほどで、CDブックにはない機能が充実しています。よってそちらのアプリをダウンロードすることをオススメします。
(CDブックにない機能)
・日本語訳も収録されている。
・日本語音声も読み上げてくれる(設定により、英文音声のみを選択することも可能)
・再生速度を設定できる(遅い・ふつう・速い)
・リピート回数を設定できる(同じ例文を連続して3回まで繰り返してくれる設定も可能)
・シャッフル機能(ランダム再生)がある。
・確認テスト機能がある。
・ランダムに配置された単語を並べ替えることにより、重要例文が理解・記憶できているかどうかチェックできる。
このアプリやCDブックを使って、参考書の例文を暗記しましょう。基本英文の暗記は、のちに英作文にも生きてきます。
2.英文法の核
ポレポレ等で有名な名講師、西きょうじ氏の新著。
「英文法は暗記するものではなく、理解できるものである」というテーマのもとつくられている。基本的な文法を理解させ、多くの例文にふれて基本パターンを体得していくことで文法の土台をつくる構成になっている。
基礎〜難関レベルまで試験に出る英文法だけを厳選して掲載し、600以上の基本例文と豊富なイラストで丁寧に解説している。学習内容が断片的にならないよう、全体像が把握できる構成になっている。
特徴はコンパクトサイズで持ち運びしやすいこと。
ただでさえたくさんの教科の参考書を持ち歩かなければならない受験生にはピッタリの参考書です。解説が合理的にまとまっており、はじめから知識が整理されているので、問題集を解きながらアヤフヤな知識を見直していくときに使うと真価を発揮します。
付録の音声教材CDで基本例文を音読することができるので、流し見にも最適。
入門書ではなく、英文法を一通り理解している人向けではありますが、内容の完成度は高く、ある程度文法に自信のある人ならこれ一冊で十分です。しかも安い。軽い。
3.総合英語 Forest
フォレストは多くの学校で指定されている名著ですが、分類としては文法知識を詳しく網羅してある、往来型の普通の参考書です。豊富なページ量と解説量で、毎年一定の評価を得ています。
参考書を辞書的に使いたい人、量は多いが丁寧なオーソドックスな解説が好きな人は、これでもいいでしょう。
おすすめの英文法問題集
網羅型の代表的英作文問題集は、「ネクステージ」か「頻出英文法・語法問題1000」の2つがあります。自分の好みや志望校に合わせて選びましょう。
1.ネクステージ
「文法」「語法」「イディオム」「会話表現」「単語・語い」「アクセント・発音」の大学入試頻出項目をネクステージ1冊で、効率的に身につけることができる。
センター試験・中堅大学では「差をつける」レベルまで、難関大学では「合格ラインに到達できる」レベルまでの情報量。
体系的理解が可能なように全128のPointを設け、情報を理解しやすい紙面構成になっている。「会話表現」「アクセント・発音」を収録した音声CDつき。
多くの県トップの進学校で導入されていて、自分もお世話になった名著。
イディオムの単語集を別に買って覚えるのは効率が悪いし、会話表現やアクセントはセンターにも出題されるので、これ1冊でイディオム、語彙、会話表現、アクセントまで含めた、おおまかな対策が1度にできるのが最大のメリット。
左に問題、右に解説で見開き1ページで完結して、見やすく勉強し易い。
1周目は1日100問ずつ、深く考えずさらっと15日で1周して、2周目は間違えたとこだけじっくり解きました。3周目を終えると問題をうっすら覚えているので、知識として定着してきます。
ネクステージを3〜5周やれば、センター問題はスラスラ解けるようになるでしょう。
東大・京大以外の旧帝大、早慶以外の私立も、ネクステージだけで充分対応できます。
2.頻出英文法・語法問題1000
「問題編」+「解答・解説編」の二分冊形式。大学入試で問われる文法・語法上の必須項目をあらかじめ抜き出し、これまで収集した多量の入試問題から、ベストの物を項目別に編集・収録。客観4択問題で各文法項目の必須事項が習得できるように構成。正誤指摘問題、整序問題を約200問収録。 こちらは1000問に濃縮されていて、1問1問丁寧な解説がついている(問題集より解説書が分厚いのはそのためである)
桐原書店のこの参考書も定評があるが、問題と解説が分かれているのが、自分にとっては使いにくいと感じたので、自分はネクステージを選びました。しかし、解説は丁寧で、文法・語法問題だけで1000問もあるので、これを解けば英文法はかなりの力がつきます。
問題は良問から難問まで網羅してあるので、ネクステージよりやや難しくなっています。英語が苦手なひとはネクステージをおすすめします。
また桐原をやる場合は、会話表現、アクセント発音などは別に自分で対策する必要があります。
参考書を1冊買って、ネクステージか桐原どちらか1冊を3周以上すれば、英文法の基本的な勉強は終わりです。あとは、センターや志望校別に対策を付け加えていきましょう。
センター英語対策問題集
センター英語の対策は、網羅型英文法問題集を解いたあとに、センター過去問にうつりましょう。しかし過去問は量が多いので、センターの文法対策を手っ取り早くやりたい人向けに問題集を紹介します。
1.一億人の英文法問題集 大学入試対策編(東進ブックス)
『一億人の英文法』準拠の「大学入試対策編」英文法問題集。ネイティブの感覚を通して英語をつかむのコンセプトに沿って作られおり、センター試験だけから良問を集めているので、一億人の英文法を使っている人は解き易い。
なぜ「センター試験」なのか?
教育現場で導入されてきた典型的な英文法問題集はマニアックな問題が多すぎる。
従来型の英文法問題集では,あらゆる項目を網羅することに重きを置いているから仕方ない。センター試験は,毎年約55万人もの受験者がいる全国統一の試験であるからマニアックな文法問題は出題されない。選抜のためだけの悪問・奇問を排除して作られている試験問題である。ひねりにひねった問題を解くより標準的な良問を解くことにより英語の正しいちからが身につく。例文集としても使える。
2.英文法レベル別問題集4(中級編) <センター試験高得点・中堅私大合格レベル>
東進レベル別シリーズは、自分の志望校のレベルにあった問題を演習できます。
レベル4はセンターの基礎対策を終えてさらにセンター高得点を狙いたい人向けです。
章のはじめに解説がまとめられており、その図が見やすく頭に入りやすい。
左ページに問題、右ページに解説となっており、位置もちゃんと1対1で対応しており非常に見やすい。
問題量も適当で、解説も簡素だが理解しやすい。センター、関関同立、MARCHまでの対策に役立ちます。
難関大対策問題集
二次対策は基本的には網羅型英文法問題集を解いたあとに、志望校の過去問を解きます。併用して受ける私立対策をまとめてやりたいときは、以下のレベル別問題集をこなすとよいでしょう。
1.英文法レベル別問題集5(上級編) <有名私大合格レベル>
レベル5はレベル4に比べ、かなり難しい。早慶上智MARCH関関同立から出題されている。文法だけを見ればレベル6と同等のレベルの問題も含まれているが、文が短く語彙もそれほど難しくない。かなりハイレベルな部分が含まれる。NextStageや頻出系問題集には含まれない問題も数多くある。難関大受験者はこの問題集で+αの対策をするとよい。
2.英文法レベル別問題集6 (上級編) 〈超難関大対策レベル〉
レベル6は1〜5の問題がテーマ別でなくランダムに出題される。このレベルになるとForestなどの文法解説書の範囲を超えてくる。本書自体の解説が丁寧なので、解説をじっくり読んで理解していくのが最も効率が良い。
早慶マーチ関関同立志望者が文法対策の仕上げに、もしくは旧帝志望者が短時間で難関私大対策として終わらせるために使うとよい。奇問がほとんど入っておらず、得点アップがすぐ見込めるのが最大のメリット。分量もちょうどよい薄さで内容も濃い。
このレベルまで完璧にしたあとは志望校の過去問を解いて解きまくるのみです。
最後にもう一度、英文法の勉強の仕方まとめ
以上が地道ですが、英文法の勉強の最も効率のよいやり方です。もう一度書くと、
参考書と問題集は何冊も買っても意味はありません。一冊の参考書を徹底的に読み込むことがとっても大事です。そして、一冊の問題集を何周も解き直すことが大事です。
この基本事項を終えれば偏差値を60-65(60=地方旧帝大 65=京大)までは上げることが可能です。
その後は各自の志望校に合った参考書を選択してください。
以上、おすすめの英語参考書問題集《英文法編》でした。
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